日伸壱番館

回廊型の平面計画で、 人に見られることを受け入れた新たな関係づくりを提案

「誰かを見て、誰かに見られる。視線の交換をすることで、自分が一人っきりでは無いと感じられる仕掛けを作りたい。」 そう願い、私達はこの廊下にもひと工夫を凝らしました。
通常の建物にとって、廊下は出来るだけ細く短い方が”効率の良い廊下”という事になります。
しかし私達は、その廊下を単なる通路から社交場にできないかと考え、昭和時代の家屋にあった“縁側”の役割を参考にしながら、これまでの“福祉施設の廊下”が持つイメージを覆すチャレンジをしました。
回遊式で行き止まりの無い廊下をひとまわりすれば、思わぬ出会いや発見があるかもしれません。廊下の幅を通常よりも広くしたので、車椅子に座ったまま中庭で遊ぶ園児達を眺めていても、通行の妨げになる心配はありません。
足元まである大きなガラスで屋外と仕切られた内廊下は光が溢れ、開放感に満ちています。
更に廊下に面した共同浴室の隣にはリビングを設け、入浴待ち行列がただの順番待ちではなく、入居者同士のコミュニケーションの場になるよう配慮しました。